さやうなら日本東京

【さやうなら日本東京】

 

ぽつぽつ櫻もふくらんだ

旅立たうわれらの仲間

名にしおふ都どり

追風だ 北をさせ

さやうなら吾妻橋

言問 白鬚

さやうなら日本東京

さやうなら闇市

さやうなら鳩の街

新宿上野のお嬢さん

一萬人の靴磨き

さやうなら日本東京

さやうならカストリ屋臺

さやうなら平澤畫伯

さやうならさやうなら

二十の扉 のど自慢

さやうならJOAK

八木節と森の石松

さやうなら日本東京

さやうならエノケン

さやうならバンツマ

さやうなら元氣でゐたまへ

丸の内お濠の松

さやうなら象徴さん

さやうならその御夫人

数寄屋橋畔アルバイ

南京豆と寶くじ

インフルエンザとストライキ

さやうなら日本東京

ポンポン蒸気の煙の輪

なつかしい隅田川

さやうなら日本東京

 

 

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三好達治詩集「駱駝の瘤にまたがつて」より【さやうなら日本東京】です。
拙くはあるんですが感想と自分なりの解釈というか資料めいたものを載せておきたいと思います。

 

 

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「ハーン・ザ・ラストハンター」書評

書評と書きましたが、個々の作品に関する感想ではありません。

 

「ハーン・ザ・ラストハンター」

www.chikumashobo.co.jp

ニンジャスレイヤーの原作者の一人ブラッドレー・ボンド(比較的マトモなほう)が、アメリカのオタクたちが出した同人誌の中から、日本をテーマにしたものを翻訳チームがピックアップしたもの。

妖怪!センパイ!そして豆腐!盛り沢山な短編集で、どの話も面白かったのですが、この本が珠玉の一冊となっているのは、むしろその作品の出来以上に魅力的な部分があるからだと思っています。

 

前提

そもそも忘れがちなのだが、「ニンジャスレイヤー」という作品は、ダイハードテイルズというクリエイターユニットの翻訳作品の一つである。

www.diehardtales.com

ストームダンサーについては触れませんが、これはこれでめちゃ面白い作品です。がしかしストームダンサー翻訳が発表されたとき、「まぁそう言いつつまた原著は不明なんだろう」と思ったら、マジで普通に存在しているので、ヘッズからは「翻訳チームが翻訳の仕事をした」という騒ぎになりました。

 

余談ですがニンジャスレイヤーは本編の他に

・与太話(エイプリルフールでの一発ネタやリレー小説を不定期に流す)

ninjaheads.hatenablog.jp

・翻訳者の書いた小説(「ペイルホース死す!」「灰都ロヅメイグの夜」など重厚なストーリーが多い)

www.diehardtales.com

・読者と本編を繋ぐキャラクターの日記めいたもの(主に@the_v_njslyrアカウントで行われる)

が存在します。

 

作者

ニンジャスレイヤーはブラッドレー・モンドとフィリップ・N・モーゼズがアメリカで出した小説であり、それを発見した本兌有と杉ライカが翻訳した、ということになっています。

こう書くと原作者否定派に思われるかもしれませんが、私は原作者実在派です。

ハーン・ザ・ラストハンターにおいても同様に、作者が存在しています。

 

ハーン・ザ・ラストハンター:トレヴォー・S・マイルズ(プロフィール不詳、ただし同人誌のあとがきで知ることはできる)

エミリー・ウィズ・アイアンドレス〜センパイポカリプス・ナウ!〜:エミリー・R・スミス(プロフィール不詳)

阿弥陀6:スティーヴン・ヘインズワース(カナダ在住の教師、ヴィーガン思想)

流鏑馬な!海原ダンク!:アジッコ・デイヴィス(本名不詳、日本アニメオタク、ペンネームも「ミスター味っ子」からか?)

ジゴク・プリフェクチュア:ブルース・J・ウォレス(ニュージャージー在住の44歳)

隅田川オレンジライト:デイヴィット・グリーン(ロサンゼルス在住、日本の飲み会オタク)

ようこそ、ウィルヘルム!:マイケル・スヴェンソン(30代のゲームオタク)

 

解説

この本においては濃厚な作品の後に作者の来歴、キャラクター設定、それらに関する翻訳者のコメントがつけられています。

これが本当に、実に面白い。

作品を読んで「あぁ面白かった、ハーンはかっこいい」と思うだけでなく、作者のキャラクター、それについての解説まで見られるわけですから、いわば二重構造になっています。

どういう人が書いたものなのか、作中に出てくるこのキャラクターはどういうふうに生み出されたものなのか、いまだ訳されていないキャラクターの設定から続編を推測するなど。

これは一般の小説では中々ないことだと思います。作者自身が「これはこの作品に影響を受けた」とか「この作品は27話だけど、後に出てくるキャラクターの設定を公開します」とかはやりません。やるのはアマチュアの同人誌だからです。

荒削りで、どこか未完成な部分も多かったり、作品としては短かったりするけれど、作者の魅力を語られたがために、「もっと見たい」と思わせてくるのです。

翻訳で作品の良さを提供し、解説で作者をも好きにさせようとする。これは結構な愛情と手間がないと難しいことだよなと思います。

これ、仮に原作者が居ないとしても、手法としてはとても強いです。「自分を好きになれ」というのは難しくても、「この人を好きになって」とプレゼンするのは比較的楽で、またそういうプレゼンを楽しむ層が居るからです。

 

「訳されていない設定から本編を推察する」というのは、わりと存在する手法だと思います。私個人としては「護法少女ソワカちゃん」が一番好きです(余談ですがこれもカットアップ方式でした)。

作中作をつくり、作者の設定をチラリと見せる……ホームズとかがそれにあたるのかもしれませんが、これは翻訳という形式上、作者へのリスペクトが強くあり、そこに一風変わった「推し」の文化が混じり合っている気がします。

だからこそ私は作者実在説をとりたいのです。エミリー・R・スミス、推しです!!

ツイートがたまにバズる(画像多め)

フォロワーが1000人居るわけでもないのに、ツイートがたまにバズります。

今のところ自分の中でバズったなと思うのは以下のツイートです。

 

 

 

 

 

 

あとアンケートでいくつかRTが多いものがあるけどこれは「拡散希望」的なことを言っていたので当然としておきます。

今回は「どうしてツイートがよく伸びたのか」とかを書くつもりはありません。面白い画像つけてツイートしてりゃ伸びるだろうと思います。

 

ツイッターには「ツイートアクティビティ」という機能があります。そのツイートがどれぐらい見られたかなどを教えてくれるやつです。

こちらのサイトをご覧になったほうがいいかと思います。

【Twitter】ツイートアクティビティとは | ナギサものおき

私は上記のツイートがバズったら勿体ないので大体ニンジャスレイヤーの宣伝ツイートを固定しています。

それらの効能がどんなもんなのかを見ていこうと思います。

今回は「インプレッション(表示された数)をRTで割った数」を便宜的に「FK指数」とします。

 

まず上記の2番目、赤ブーの同人誌即売会で使える英語のやつ。これのツイートアクティビティは

 1,507,040回見られた、ということになります。

RTは15,923回。FK指数は94。

 

「この絵のタイトルが〜」のアクティビティは

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685,076回。RTは6,607回。FK指数は103。

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402,717回。RTは5,849回。FK指数68。

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295,785回。RTは3,707回。FK指数79。

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1,810,080回。RTは20,102回。FK指数90。

 

RTとインプレッションの差が出る理由はいくつか考えられます。フォロワーの少ない人がよくRTしている、検索に引っかかったなど。

個人的に小説同人と類語辞典のツイはこの検索に引っかかった数が多かったのではないかと思います。

ではこれらのツイで私が告知したツイートのFK指数を見ます。

 

 

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圧倒的ですね。262、322、1051とかなりのFK指数を叩き出しています。

FK指数は高ければ高いほど「何度も宣伝をしたわけじゃないのに告知を見た」という状況を作り出します。

刺さる人が出てくるのはとても嬉しいです。実際RT先で無印を読んだと言っている人も見たことがあります。

が、RTが伸びると面倒なことも多いので、今後は構文に気をつけてツイートしたいと思います。

 

FK指数は「フィルギアカワイイヨ指数」です。

アンソロジー主催の経験

R-9=サンがユンコアンソロジーのことについて書いていたのを見て、「自分も何か書いておこう」と思いました。

 

epxstudio.hatenablog.com

備忘録というか、「これからアンソロジーを作りたい/参加したいけど、何かサンプルがあればなぁ」という人のためのものです。

 

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ニンジャ万博・ザ・ファイナル発行で、サークル・シマナガシアンソロジー【LIFE】を出しました。

通販希望の方はこちらからお求めください。

COMIC ZIN 通信販売/商品詳細 サークル・シマナガシアンソロジー【LIFE】

サンプルはこちら

togetter.com

 

文章化していたのですが長くなりすぎたので箇条書きにします。

 

・アンソロジー主催を決めた日

ニンジャ万博(終)を開催するというアナウンスがされた段階(日付の調整をアンケートでとった頃)で決めました。

 

・その理由

この「ニンジャ万博」というイベントはニンジャスレイヤー二次創作界隈では伝統ある、胡乱自由なイベントです。夏冬のコミケでもそれなりに集まりますが、やはりオンリーイベントのほうが盛り上がります。

前回のイベントでは「アニメイシヨンから知ったけれどまだ本を出すほどじゃないかな」という人が居たり、地上波のアニメイシヨンで好きになった人も居たりと、ニンジャヘッズが日に日に増えていっています。

最後のにんぱくともなればサークル・一般問わず参加したい人が多く、参加者も増えるのではないかと思ったからです。 

 

・最初にしたこと

要項の設定:テーマを「LIFE」にしたこと。日常といっても幅広く、皆でダラダラしているかもしれないし、何かビズをしているかもしれない。シマナガシの根底にあり、かっこよくもありダサくもある、どちらかといえば愚連隊としての印象の強い単語にしました。

      エルドリッチを含むか否かについては悩みましたが、含まないとしても書く人は書くし、含んだとしても書かない人は書かないと思い、5人ということにしました。

      カップリングは相手を問わずなし、またシマナガシ以外の恋愛関係もなし。これは苦手な組み合わせがいることで手に取らない層を減らしたいことと、本筋である「LIFE」に焦点を絞るためです。

表紙の依頼:表紙をブリテイル=サンに、裏表紙を(上から)弦田樹=サン、ニッタ=サン、アオナガレ=サン、ぴんこ=サン、ヤミワラ=サンにお願いしました。特に裏表紙の「そのキャラクターを好きな5人に描いてもらう」というのはやってみたかったことで、これが本当にかっこいい仕上がりになりました。

ツイッターアカウントの作成:私個人のアカウントはツイート数も多く、腐ったこともつぶやいているので苦手な人も居ると判断しました。

サイトの作成:技術がないので断念しました。ブログを使ったのですが、更新がないことで画面が見づらくなる仕様なので、後悔しています。アンソロジーのサイトはないと困ると思うので、ここに関しては要修行の点です。

 

・募集方法

公募制。私が腐女子なこともあり、そういう人から声をかけられるのが嫌なのではないか、また逆に恋愛要素がないと書けないという人も居るのではないか、(そしてそのような場合断るのが手間になりそうだとか)思いました。

かわりに募集期間を長くとり、オープンな場で軽いノリでお誘いする(断るのにそれほど労力がいらない)程度のことはしました。

募集の締め切り間際であんなに増えると思わなくて驚きでした。

 

・募集時の宣伝

時間とともになんとなく忘れられることが最も恐れることです。しかし同じ内容の宣伝文を流すことはbot行為めいていてあまり好感度が上がりません。

シマナガシに関するブログ記事を書くことで、参加募集の宣伝と資料集を兼ねようと思いました。

実際はかなり難しいことで(自分の主観を排してキャラクターのまとめ記事を書くのは相当に大変です)これに関しても要修行です。

 

・原稿が集まってからのフローチャート

これに関しては「こうしておいたほうがいい」というのを書きます。

1. 漫画・イラスト参加の人には開始ページを尋ねる

2. 小説のひながた(そもそも余白や段組みは締め切り前に決めておいたほうがいい)に流し込んだpdfないし画像ファイルを、小説参加の人に送る

 この際いくつかの誤字脱字、アンソロジー内での文章規定(数字は漢数字にする、「!?」は縦中横にする、等)を付記する。参加する人も後から誤字を見つけると悔しいので。

 (余談ですがこれは私がいくつかのアンソロジーに参加して、最も主催の人にやってほしいと思っていたことの一つです。どういう紙面になるのか教えてくれると発行を安心して待つことができます)

3. ページ数を確定する

4. 掲載順を確定し、参加者に伝える

 これも参加する側としては知っておきたいことの一つです。一般的にどうなのかは分かりません。

5. ノンブルを入れた画像を参加者に送る

 漫画・イラストの場合は提出データの不備がないか最終確認の意味もこめています。

6. 事務ページを作る

7. サンプルを掲載する

8. 入稿する

 

台割を作る

6ページから10ページまでAさんの漫画、11ページは事務、12ページから16ページまでBさんの小説……みたいなやつです。

これがもうびっっっっっっっくりするぐらい疲れます。開始ページが奇数か偶数か決まっている人は動かせないので、「Aさんの小説があと1ページ短かったらここに入れられたのに……!」なんてことが頻繁に起こります。

これをどうにかするために小説の余白などを変更するとそれはそれで他に影響が出たりもして、本当にこの作業は心が折れました。

私はグーグルスプレッドシートを使い、こんなふうに作っていきました。

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赤が事務ページ、オレンジが漫画・イラスト、青が小説です。

台割、もっと上手くやる方法があれば、教えてほしいです。 

 

・サンプルの宣伝

今回1日1作品(途中からペースアップしました)サンプルを掲載することにしました。数が多いですし、どの作品も素敵だからです。

私は皆さんからの原稿を預かっている以上、作品の良さをなんとしてもお伝えしなければならない義務があります。

これで毎日宣伝してもbot行為にはならないぞと思ったのです。とにかく宣伝は数なので。

決まった時間(昼休みを目安にしました)に画像と名前、作品名をアップし、ツリーで宣伝をつけました。これを20時以降に自分の個人アカウントでRTすることで、昼見逃した方にも届くようにしました。

これは参加した方からも「嬉しい」「自分がどんな宣伝をされるのか楽しみ」という声をいただき、本当にありがたかったです。

自分でも成功したと思う試みでしたが、決まった時間に宣伝文を書くというのが中々大変だったこと、画像に「サンプル」などの透かしを入れなかったことは反省点です。

 

・入稿

直前で広島カープが優勝し、金沢印刷がフェアをやったので、印刷所を急遽変更しました。おかげで随分安く済みました。

最初はアンソロジー自体を安くすることも考えたのですが、取り置き用の画像を作っていたこともあり(余談ですがこの試みは失敗でした。当日忙しくてほとんどチェックしなかったからです)やめました。

かわりに、書店委託の値段を抑えることにしました。書店委託というのは煩雑な手続きをかわって請け負ってくれるので、手数料として卸値と売値が違います。イベント頒価をそのまま卸値にすると、店頭での売値が結構……ちょっと手が届かないかな、というお値段になってしまうのです。

そこで色々計算して税込1800円にすることができました。COMIC ZINさんはニンジャスレイヤーに対するリスペクトが強く、同人誌もたくさん置いているので、その本編とニンジャヘッズとの間の相互のWIN-WIN関係はいいなぁ、と思っているところです。

とらのあなにも卸そうと思ったのですが、1月のイベントに出ることを思うと、手元にいくつか残しておきたいのでやめました。専売マークがついていませんが、結果的に専売です。

 

 

あぁ、結局やっぱり長くなってしまった……

最初のブログでR-9さんも仰ってますが、アンソロジーを主催するうえで必要なのは、メールを送る技術だと思います。

あと画像編集についても必須です。漫画やイラストを描いている人は当たり前にできることだと思いますが、文字書きであまり画像編集ソフトを触ったことのない人は、最低1ヶ月ぐらいはソフトに触れ、分からない用語を調べておくといいと思います。

それと個人的には、「この本は自分が発行する」という強い意志を持つことです。

アンソロジーに参加する方にお願いしたいのは、どうかご自身の寄稿作品を貶めるような発言は控えてください、ということ。

アンソロジーに載っているのは確かに寄稿してくださった皆さんの作品です。でもそれを編集・発行しているのは主催です。

これは私も参加者の立場でやってしまったことがあります。そのときは主催の方に「各地から特産品を集めてフルコースを提供しているのに、生産者が『あれ腐ってたかもしれない』などと軽い気持ちで言ってしまったら、提供しているこちらの信頼に関わります。そんなことないのは分かっているのだから、卑下することはやめてほしい」と言われました。

「でもどうしても反省点がある、ここが足りなかった」分かります。ならばせめて、発行した実物を手にとってからではどうでしょうか。

紙になって見てみると意外と悪くなかったり、主催がうんうん頭をひねって考えた掲載順で読むことで、妙味が生まれていたりします。

同人誌は入稿してから現物を見るまでに不安感があります。ましてアンソロジーは参加者でも全容が見えず、「あんなもので良かったのだろうか、他の人の作品はどんなものなのだろうか」と悪循環に陥ることがよくあります。

だからこそ、紙の本で読んでほしい。

あの不安感が払拭される瞬間こそが、アナログのあたたかみというやつなのだなぁと思うようになりました。

 

本当にチョー長くなりました。ブログに向いていないタイプだと思います。

 

1月発行の新刊予定について

次の新刊ですが、一旦シマナガシから離れて、フューネラルを主役とした本を作ろうと思っています。

ディフュージョン、アキュミュレイション、リボーン、ディストラクション」に登場したアマクダリ・アクシスニンジャです。

2部においてはガンドーやシルバーキー、ザイバツなどはわりと掘り下げられる傾向にありますが、3部が終了した今、2部中期に居てソウカイヤにも所属していたアマクダリニンジャである彼は、どういう人物で、どういう気持ちで3種の組織と関与してきたのだろう……と考えてみたら、色々と楽しくなりました。

ソウカイヤからのニンジャで、実力者で、でもシックスゲイツではなくて、どうやらネオサイタマではない所で働いていたらしい……しかもあの洒落者、ヤクザ体質のソウカイヤにも、秩序を重んじるアマクダリにも、どちらにも微妙にそぐわない感じがします。ハタモトであるドラゴンベインを差し置いて、グランドマスターに代表アイサツをしていましたし。部下のブラックウィドーがオムラ製のドロイドユニットをつけていたことも気になります。

少しでもフューネラルの魅力が伝わるような作品ができればと、今から原作を読んだり、文献をあたったりしなければなりません。原稿が終わることはありませんね……!

これもBLや成年向け描写はしないつもりですが、グロテスクな描写は含まれると思います。

今度こそは計画的にやるぞと思ったら、そもそも日記を書いている場合ではありませんでした。頑張ります!

にんぱくの思い出

10月9日、ニンジャ万博・ザ・ファイナルにサークル参加してきました。

頒布物

・サークル・シマナガシアンソロジー【LIFE】

togetter.com

・ルイナー中心シマナガシ合同誌【乱】

・スーフィルR18小説本【心よ、】(2015.12.29発行)

 

前日、帰宅するはずの夫が帰れない状況になり、コピー本の製本を諦める。

当日は時間的にギリギリのため、カートを引きベビーカーを押し(しかも当日の午前中は暴風雨!)東京駅まで向かう。子を夫に渡しそのまま大崎へ。

大崎ブライトコアホールは事前に下見をしていたので道には迷わずに済みました。

駅で友人と合流。この友人は小学生からの幼馴染であり、お互いにジャンルにハマると押し付け合いになる間柄。

コスプレイヤーなので髪型をボブにしたときに「この子やらない?」とエーリアス・ディクタスの画像を見せてまんまと一本釣りをしました。シマナガシスペースでエリちゃんが売り子をしてくれるという不思議な事態に。

道中彼女が発した「(雨で服が濡れすぎて)早く着替えたい、着替えがあって良かった」という発言は忘れられません。コスプレってそういうもんじゃねーから!

 

会場の隣のスタバでは、何人か見知った顔のフォロワーさんがお茶をしていました。私は1階のセブンで値札やお品書きをプリントアウトしようと思ったのですが、コピー本やペーパーを印刷している人がおり、結構混んでいたので、仕方なくトイレを借りて軽食を買って出てきました。

実際1階にセブンあるって強いですよね。人によっては当日製本もできると思います。食事処もたくさんあったし、ブライトコアホールさん、これから同人誌即売会にも間口を広げてほしいです(なんとブライトコアホールでの同人イベントはにんぱくが初めて。初のイベントがDJとかトントン相撲とかやってるので驚かれはしなかっただろうか……)。

入場し、友人は着替えに出ました。私は設営をしていたのですがここでめちゃくちゃもたつきました。

とても広い会場で、サークルの間も十分に余裕があり、特に背面が広くとられているのが助かりました。列ができても隣のスペースを潰すことがなかったというのもすごかったです。

想像通りナガシアンソロは段ボールがめちゃくちゃ重かったので、スタッフさんが台車を出してくれました。本当にありがたかったです。

ナガシアンソロは2冊、【乱】は1冊見本誌を用意していたのですが、よく考えたら値札とか印刷してないので、スタッフに提出する見本誌はあれど、【乱】は机上で使える見本誌がなくなることに気づきました。

もう本とか広げていたのでその場を離れるわけにもいかず、かといって友人がいつ戻ってくるかも分からない状況で、そういえば受け取ってないナガシアンソロのノベルティを受け取らないと……としているうちに、会場が暗くなりました。

何やらかっこいい文言のあとに、禍々しい「ガンバルゾー!」のチャントが。私もつられて「ガンバルゾー!」と叫びました。友人が「これは一体何か」という顔をしていたので苦笑いで説明していたら、不意にスペース前にスーツの女性が。

 

「これ、無料配布のぶんです」「エッありがとうござい……ます……?」なんだ?誰だ?スタッフさんか?自分の本を配るタイプの人か?それとも取り置きを頼んだ○○さんか?

ぺらっと中をめくって見覚えのある絵柄に驚きました。ナガシアンソロの裏表紙や、合同誌、当サークルに委託もしている弦田樹さんでした。

しかしとりあえず並べているうちに居なくなり、「どこかお知り合いの方と一緒にサークル入場したのかな」などと思っていると、また人がやってきました。

「ナガシアンソロ1冊ください」「エッ?」「1300円です」「エッ?」

開場していました。

全然分からなかったです。いつの間に!? そうかさっきのガンバルゾーのタイミングでか! 見れば確かにスペースとスペースの間にたくさんの人が!

アッいつもTLでお見かけしてます、ドーモありがとうございます、こちらノベルティです、うわーほんと愛のあるアンソロに仕上がりました、ドーゾお手にとってご覧ください、ワーお久しぶりです、エッこれ顔が近いけど大丈夫ですか、これ差し入れのハーブのらくがんです、実際合法ハーブです、わああこの度はご参加ありがとうございます、すごいその衣装作られたんですか?、差し入れいいんですか、わーい美味しくいただきます、後でスペースお邪魔します、ありがとうございます、ありがとうございます……

全自動ありがとうございますマシーンと化しているうちに時が過ぎました。列ができることはなかったんですが、ひと段落ついたと思って荷物整理をしているとまたお客さんが来るという感じで、閉会直前までほとんど客足が途切れませんでした。

正直サンドイッチを食べながら接客した方もいらっしゃると思います。大変申しわけありません。

喉と顎と足がめちゃ疲れて、こんな状況でもテキパキ働いてる友人マジすげー……と感心していました。

 

さすがにまずいと思い13時頃から狩りへ。目当ての本のいくつかは売り切れており、グギギと歯噛みする事態に。取り置き頼んだところでも完売札が目立ち、実際私のスペースでも既刊と委託はなくなっていました。余談ですが完売札の存在はすっかり忘れていました。なんてったって値札がないのですから。

そう、値札といえば、【乱】の値札問題は弦田さんにその場で書いてもらうことで解決しました。

 私「ウオーッすごい!これどうやって書いたんですか!?」弦田「筆ペンで」私「筆ペンでこの細いのをどうやって……」弦田「筆ペンの……先っちょで」私「先っちょで」

挨拶回りや新刊ローラー買いを終えてスペースに戻りました。肩が破壊されるかと思うほどに重たかったです。実際帰宅して数えてみたら85冊買っていたらしく、イベントのときはIQが30ぐらいになるというのは本当だと思いました。

 また小銭で出すときに「1、2、3……」と数えながら出したり出されたりすると、つい「今なんどきだい?」って言いたくなりました。SUMIYUさんも同じことを言っていた。実際本当に何時か分からなかったです。

荷物が落ち着いたと思えば今度は搬出の時間も近づいています。私は戦利品はすべて宅配便で搬出するつもりだったので緩衝材やら何やらで詰めました。そういう作業の合間にもお客さんは来ていて、実際友人はMVPです本当に……

【乱】が1冊だけ残っていて、うーんこれは買取しようかなと思っていたところ、最後にやって来られた方がお買い上げになりました。値札もその場で挟んでお渡ししました。

気づいたときにはナガシアンソロ以外、新刊、既刊、委託、無配すべてなくなっていました。本当に、本当にありがとうございます。

 

そんなこんなで実際何も分からないまま即売会は終わりました。記憶がほぼないのですがめちゃくちゃ楽しかったというか、充足感だけが残りました。隣のスペースの睦月さんにもめちゃ手伝ってもらって本当に申しわけなさがすごいです。

スペースを手伝ってくださった弦田さんと少しお茶(しかしスタバやカフェがいっぱいだったので向かいのライフのイートインコーナー)して2部へ。

1部と同じくほとんどのスペースで買い物をし、朗読、学会発表など左か右か分からないイベントを楽しみ、引っ込んでいた友人を連れてブレちゃんと撮影するなどして楽しみました。

終わり時間が微妙だったので途中で先に退出し、駅前のてんやでテンプラとビールをキメ、私のにんぱくは終わりました。

シャドートントン相撲も落語もDJも大いに盛り上がったようなので見てみたかったです。木人のトレーニングVTRとは一体!?

 

で、何に驚いたってその2日後ですかね? 来年秋のスパークに向けてプチオンリーをしよう!という企画が立ち上がったことです。

これは不思議だなぁと思うんですが、イベントで本を頒布すると、とにかくまたウオーッ書きたいーッてなるんですよね。ニンジャスレイヤーの場合それがとても顕著です。

ニンジャスレイヤーは二次創作に対して大らかな姿勢であり、頒布物に出展を明記していれば基本的に二次創作はフリーダムです。成年向けだからだめ、グッズは何個まで、というのも(今のところは)特にありません。

これはもちろん二次創作の敷居を下げているんですが、同時に原作者、翻訳チームへのリスペクトにも繋がっているのではないかと思います。

別に権利者からもらったハンコではないけれど、これを掲げることで自由になるというのは、同時に「自分はニンジャスレイヤーの二次創作をしたのだな」と思い知るというか……居住まいを正すことができるんですよね。

ささっと正座してオジギしたときって、確かに少し疲れることではあるけれど、同時にちゃんと作法に則った自分に「よくやった!」って思うじゃないですか。あの感覚が、物理の本になって奥付を見たときにじわりと染み出してくる。

それはインターネットでほとんどすべての作品を読めるニンジャスレイヤーが、物理の本になっていることの感動や重みにも似ていると思います。

この熱が下がらないうちに何か色々できたらいいなぁと画策中です。

 

新刊【乱】については物理での再録・webへのアップなどは考えていません。

既刊【心よ、】については、完売後半年経った2016年4月以降をめどに、原作でシマナガシが出たとか、2部がアニメ化してヘッズが増えたのを観測したとか、そういうタイミングでアップしようと思います。

また私個人の参加したアンソロについて。

・ユンコアンソロ「PATCHWORK」

spiegelfuge.dojin.com

COMIC ZIN 通信販売/商品詳細 PATCHWORK ニンジャスレイヤー:ユンコ・スズキ アンソロジー

まだちゃんと読めていないのですが、かっこよくも可愛くもあるユンコの魅力がビックバン的な爆発を起こしています。R-9さんのセンスのワザマエが天才的です。

私はシバカリと出会うユンコの話を書きました。

・ヘルカイト落とすアンソロ「ヘルカイトが出て落ちる!」

COMIC ZIN 通信販売/商品詳細 ヘルカイトが出て落ちる!

まるでデオチめいたタイトルですが実際ヘルカイトのいろんな側面を楽しめるスゴイ本です。

シマナガシのアジトビルに落ちたヘルカイトを書きました。

・ニンジャ万博アンソロジー「Wasshoi!」

ニンジャ万博ザ・ファイナルニンジャスレイヤーアンソロジー企画

COMIC ZIN 通信販売/商品詳細 Wasshoi!

よろずアンソロジーですがどれもニンジャスレイヤーへの愛に溢れた楽しい1冊です。

なぜかチリングブレードとレネゲイドがクレープ屋を開く話を書きました。BLではありません。

 

それでは、ニンジャ万博・ザ・ファイナル運営の皆様、本当にありがとうございました。

このファンジンの火を絶やさないように、自分も何か書き続けていきたいなと思っています。

test

はてなブログを始めようと思ったらアカウントをとっていた。

見てみたら10個ぐらい記事があって、全部落ち込んでるときに書いていたものだった。

つられて落ち込むかと思ったけど意外とそうもならず、うわ〜わりとどうでもいいことでうじうじ言ってるなぁと思った。

イベント前だったら影響を受けてただろうから、本当にこのタイミングで良かった……