にんぱくの思い出
10月9日、ニンジャ万博・ザ・ファイナルにサークル参加してきました。
頒布物
・サークル・シマナガシアンソロジー【LIFE】
・ルイナー中心シマナガシ合同誌【乱】
・スーフィルR18小説本【心よ、】(2015.12.29発行)
前日、帰宅するはずの夫が帰れない状況になり、コピー本の製本を諦める。
当日は時間的にギリギリのため、カートを引きベビーカーを押し(しかも当日の午前中は暴風雨!)東京駅まで向かう。子を夫に渡しそのまま大崎へ。
大崎ブライトコアホールは事前に下見をしていたので道には迷わずに済みました。
駅で友人と合流。この友人は小学生からの幼馴染であり、お互いにジャンルにハマると押し付け合いになる間柄。
コスプレイヤーなので髪型をボブにしたときに「この子やらない?」とエーリアス・ディクタスの画像を見せてまんまと一本釣りをしました。シマナガシスペースでエリちゃんが売り子をしてくれるという不思議な事態に。
道中彼女が発した「(雨で服が濡れすぎて)早く着替えたい、着替えがあって良かった」という発言は忘れられません。コスプレってそういうもんじゃねーから!
会場の隣のスタバでは、何人か見知った顔のフォロワーさんがお茶をしていました。私は1階のセブンで値札やお品書きをプリントアウトしようと思ったのですが、コピー本やペーパーを印刷している人がおり、結構混んでいたので、仕方なくトイレを借りて軽食を買って出てきました。
実際1階にセブンあるって強いですよね。人によっては当日製本もできると思います。食事処もたくさんあったし、ブライトコアホールさん、これから同人誌即売会にも間口を広げてほしいです(なんとブライトコアホールでの同人イベントはにんぱくが初めて。初のイベントがDJとかトントン相撲とかやってるので驚かれはしなかっただろうか……)。
入場し、友人は着替えに出ました。私は設営をしていたのですがここでめちゃくちゃもたつきました。
とても広い会場で、サークルの間も十分に余裕があり、特に背面が広くとられているのが助かりました。列ができても隣のスペースを潰すことがなかったというのもすごかったです。
想像通りナガシアンソロは段ボールがめちゃくちゃ重かったので、スタッフさんが台車を出してくれました。本当にありがたかったです。
ナガシアンソロは2冊、【乱】は1冊見本誌を用意していたのですが、よく考えたら値札とか印刷してないので、スタッフに提出する見本誌はあれど、【乱】は机上で使える見本誌がなくなることに気づきました。
もう本とか広げていたのでその場を離れるわけにもいかず、かといって友人がいつ戻ってくるかも分からない状況で、そういえば受け取ってないナガシアンソロのノベルティを受け取らないと……としているうちに、会場が暗くなりました。
何やらかっこいい文言のあとに、禍々しい「ガンバルゾー!」のチャントが。私もつられて「ガンバルゾー!」と叫びました。友人が「これは一体何か」という顔をしていたので苦笑いで説明していたら、不意にスペース前にスーツの女性が。
「これ、無料配布のぶんです」「エッありがとうござい……ます……?」なんだ?誰だ?スタッフさんか?自分の本を配るタイプの人か?それとも取り置きを頼んだ○○さんか?
ぺらっと中をめくって見覚えのある絵柄に驚きました。ナガシアンソロの裏表紙や、合同誌、当サークルに委託もしている弦田樹さんでした。
しかしとりあえず並べているうちに居なくなり、「どこかお知り合いの方と一緒にサークル入場したのかな」などと思っていると、また人がやってきました。
「ナガシアンソロ1冊ください」「エッ?」「1300円です」「エッ?」
開場していました。
全然分からなかったです。いつの間に!? そうかさっきのガンバルゾーのタイミングでか! 見れば確かにスペースとスペースの間にたくさんの人が!
アッいつもTLでお見かけしてます、ドーモありがとうございます、こちらノベルティです、うわーほんと愛のあるアンソロに仕上がりました、ドーゾお手にとってご覧ください、ワーお久しぶりです、エッこれ顔が近いけど大丈夫ですか、これ差し入れのハーブのらくがんです、実際合法ハーブです、わああこの度はご参加ありがとうございます、すごいその衣装作られたんですか?、差し入れいいんですか、わーい美味しくいただきます、後でスペースお邪魔します、ありがとうございます、ありがとうございます……
全自動ありがとうございますマシーンと化しているうちに時が過ぎました。列ができることはなかったんですが、ひと段落ついたと思って荷物整理をしているとまたお客さんが来るという感じで、閉会直前までほとんど客足が途切れませんでした。
正直サンドイッチを食べながら接客した方もいらっしゃると思います。大変申しわけありません。
喉と顎と足がめちゃ疲れて、こんな状況でもテキパキ働いてる友人マジすげー……と感心していました。
さすがにまずいと思い13時頃から狩りへ。目当ての本のいくつかは売り切れており、グギギと歯噛みする事態に。取り置き頼んだところでも完売札が目立ち、実際私のスペースでも既刊と委託はなくなっていました。余談ですが完売札の存在はすっかり忘れていました。なんてったって値札がないのですから。
そう、値札といえば、【乱】の値札問題は弦田さんにその場で書いてもらうことで解決しました。
突貫で値札描きました。
— guiter-man (@vFaN8pc40) 2016年10月9日
よろしくお願いします。 pic.twitter.com/AV2Jqciqfs
私「ウオーッすごい!これどうやって書いたんですか!?」弦田「筆ペンで」私「筆ペンでこの細いのをどうやって……」弦田「筆ペンの……先っちょで」私「先っちょで」
挨拶回りや新刊ローラー買いを終えてスペースに戻りました。肩が破壊されるかと思うほどに重たかったです。実際帰宅して数えてみたら85冊買っていたらしく、イベントのときはIQが30ぐらいになるというのは本当だと思いました。
イェーーーイ!!!! #にんぱく pic.twitter.com/hVt2m7MFKi
— レ点 (@8jouhan_ns) 2016年10月13日
また小銭で出すときに「1、2、3……」と数えながら出したり出されたりすると、つい「今なんどきだい?」って言いたくなりました。SUMIYUさんも同じことを言っていた。実際本当に何時か分からなかったです。
荷物が落ち着いたと思えば今度は搬出の時間も近づいています。私は戦利品はすべて宅配便で搬出するつもりだったので緩衝材やら何やらで詰めました。そういう作業の合間にもお客さんは来ていて、実際友人はMVPです本当に……
【乱】が1冊だけ残っていて、うーんこれは買取しようかなと思っていたところ、最後にやって来られた方がお買い上げになりました。値札もその場で挟んでお渡ししました。
気づいたときにはナガシアンソロ以外、新刊、既刊、委託、無配すべてなくなっていました。本当に、本当にありがとうございます。
そんなこんなで実際何も分からないまま即売会は終わりました。記憶がほぼないのですがめちゃくちゃ楽しかったというか、充足感だけが残りました。隣のスペースの睦月さんにもめちゃ手伝ってもらって本当に申しわけなさがすごいです。
スペースを手伝ってくださった弦田さんと少しお茶(しかしスタバやカフェがいっぱいだったので向かいのライフのイートインコーナー)して2部へ。
1部と同じくほとんどのスペースで買い物をし、朗読、学会発表など左か右か分からないイベントを楽しみ、引っ込んでいた友人を連れてブレちゃんと撮影するなどして楽しみました。
終わり時間が微妙だったので途中で先に退出し、駅前のてんやでテンプラとビールをキメ、私のにんぱくは終わりました。
シャドートントン相撲も落語もDJも大いに盛り上がったようなので見てみたかったです。木人のトレーニングVTRとは一体!?
で、何に驚いたってその2日後ですかね? 来年秋のスパークに向けてプチオンリーをしよう!という企画が立ち上がったことです。
これは不思議だなぁと思うんですが、イベントで本を頒布すると、とにかくまたウオーッ書きたいーッてなるんですよね。ニンジャスレイヤーの場合それがとても顕著です。
ニンジャスレイヤーは二次創作に対して大らかな姿勢であり、頒布物に出展を明記していれば基本的に二次創作はフリーダムです。成年向けだからだめ、グッズは何個まで、というのも(今のところは)特にありません。
これはもちろん二次創作の敷居を下げているんですが、同時に原作者、翻訳チームへのリスペクトにも繋がっているのではないかと思います。
別に権利者からもらったハンコではないけれど、これを掲げることで自由になるというのは、同時に「自分はニンジャスレイヤーの二次創作をしたのだな」と思い知るというか……居住まいを正すことができるんですよね。
ささっと正座してオジギしたときって、確かに少し疲れることではあるけれど、同時にちゃんと作法に則った自分に「よくやった!」って思うじゃないですか。あの感覚が、物理の本になって奥付を見たときにじわりと染み出してくる。
それはインターネットでほとんどすべての作品を読めるニンジャスレイヤーが、物理の本になっていることの感動や重みにも似ていると思います。
この熱が下がらないうちに何か色々できたらいいなぁと画策中です。
新刊【乱】については物理での再録・webへのアップなどは考えていません。
既刊【心よ、】については、完売後半年経った2016年4月以降をめどに、原作でシマナガシが出たとか、2部がアニメ化してヘッズが増えたのを観測したとか、そういうタイミングでアップしようと思います。
また私個人の参加したアンソロについて。
・ユンコアンソロ「PATCHWORK」
COMIC ZIN 通信販売/商品詳細 PATCHWORK ニンジャスレイヤー:ユンコ・スズキ アンソロジー
まだちゃんと読めていないのですが、かっこよくも可愛くもあるユンコの魅力がビックバン的な爆発を起こしています。R-9さんのセンスのワザマエが天才的です。
私はシバカリと出会うユンコの話を書きました。
・ヘルカイト落とすアンソロ「ヘルカイトが出て落ちる!」
COMIC ZIN 通信販売/商品詳細 ヘルカイトが出て落ちる!
まるでデオチめいたタイトルですが実際ヘルカイトのいろんな側面を楽しめるスゴイ本です。
シマナガシのアジトビルに落ちたヘルカイトを書きました。
・ニンジャ万博アンソロジー「Wasshoi!」
ニンジャ万博ザ・ファイナルニンジャスレイヤーアンソロジー企画
よろずアンソロジーですがどれもニンジャスレイヤーへの愛に溢れた楽しい1冊です。
なぜかチリングブレードとレネゲイドがクレープ屋を開く話を書きました。BLではありません。
それでは、ニンジャ万博・ザ・ファイナル運営の皆様、本当にありがとうございました。
このファンジンの火を絶やさないように、自分も何か書き続けていきたいなと思っています。